
エンブラエルとANAホールディングス(ANAHD)は2026年9月4日、エンブラエル「E190-E2」型機8機の追加発注について正式契約を締結したと発表しました。
今回の8機は、ANAグループとアイベックスエアラインズ(IBEX)が2029年度から開始を予定している「運航受委託事業」に投入される計画です。
IBEXが現在運航しているボンバルディアCRJ型機を順次E190-E2へ更新します。
ANAHDはすでにE190-E2を15機確定発注しており、今回の追加分を合わせると確定発注は計23機に拡大。
さらに5機のオプション購入権を保有しており、最大28機まで導入される可能性があります。
注目ポイント
- ANAHDがE190-E2を8機追加発注
2026年7月に発表していた追加導入について、エンブラエルと正式契約を締結しました。 - 確定発注は合計23機に拡大
既存の15機と合わせて23機となり、5機のオプション購入権も保有しています。 - 2029年度からIBEXがANA便を運航
追加8機はANAグループとIBEXによる新たな運航受委託事業に使用されます。 - IBEXのCRJ型機をE190-E2へ更新
現在の主力機材を2029年から順次退役させ、新型機へ移行する計画です。 - ANA向け初号機は2028年に受領予定
100席クラスのE190-E2を活用し、国内地方路線の維持と運航効率向上を目指します。
ANAのE190-E2発注数は合計23機に
ANAHDは2025年2月、次世代リージョナルジェット「E190-E2」を最大20機導入する計画を発表しました。
その後、15機の確定発注と5機のオプションについて正式契約を締結。さらに2026年7月29日には8機の追加発注を発表し、今回エンブラエルとの正式契約に至りました。
| 機材 | エンブラエル E190-E2 |
|---|---|
| 当初の確定発注 | 15機 |
| 今回の追加発注 | 8機 |
| 確定発注合計 | 23機 |
| オプション | 5機 |
| 最大導入機数 | 28機 |
| 初号機受領予定 | 2028年 |
E2シリーズを日本の航空会社が発注するのは初めてで、ANAにとってもエンブラエル機の発注は初となります。
追加8機はANAとIBEXの「運航受委託事業」へ
今回追加発注された8機は、ANAグループとアイベックスエアラインズが2029年度から開始を予定している運航受委託事業の共通事業機として導入されます。
この新しい事業では、ANAHDからIBEXへE190-E2をリース。ANAが路線・便数計画や航空券の販売を担当し、IBEXの乗務員が実際の運航を担います。
| ANA側 | 路線・便数計画、航空券販売など |
|---|---|
| IBEX側 | 乗務員によるE190-E2の運航 |
| 使用機材 | E190-E2 |
| 開始予定 | 2029年度 |
対象便はANA便名で販売され、IBEXが運航する仕組みとなります。
ANAグループにとって、資本関係のない航空会社へ運航を委託する初めての取り組みとなります。
IBEXのCRJ型機をE190-E2へ順次更新
IBEXでは現在、70席仕様のボンバルディアCRJ700を運航していますが、2029年から順次退役させ、E190-E2を中心とする新たな運航体制へ移行する計画です。
E190-E2は100席クラスのリージョナルジェットで、CRJ700よりも輸送力の大きな機材となります。
地方路線に適した機材サイズを活かしながら、ANAの販売・路線ネットワークとIBEXの運航体制を組み合わせることで、国内地域路線の維持と効率化を図ります。
E190-E2は燃費効率や静粛性を高めた次世代機
E190-E2は、エンブラエルの次世代旅客機「E-Jets E2」ファミリーを構成する機種のひとつです。
燃費効率や環境性能、騒音低減などを重視して開発されており、100席前後の需要に対応できる機材として地域航空路線などで活用されています。
客室についても、リージョナルジェットでありながら快適性と空間を確保した設計が特徴です。
日本では2009年から従来世代のE-Jetシリーズが運航されており、エンブラエルは国内にスタッフを配置して運航をサポートしています。
ANAは2028年からE190-E2を導入へ
ANAHD向けE190-E2の初号機は2028年に引き渡される予定です。
その後、2029年度からはIBEXとの運航受委託事業もスタートする計画で、E190-E2がANAグループの国内地域ネットワークを支える新たな機材として本格的に活用されることになります。
ANAHDは今回の追加発注について、国内における持続可能な地域航空ネットワークの構築を加速するとともに、環境負荷と運航コストの双方を抑える狙いを示しています。
地方路線を支える新たな運航モデルへ
人口動態の変化や航空業界の人手不足などを背景に、国内の地方路線では需要に適した機材と効率的な運航体制の構築が重要になっています。
ANAとIBEXによる新たな取り組みでは、100席クラスのE190-E2を共通事業機として活用し、両社の役割を分担することで地域ネットワークの維持を目指します。
単なる新型機への更新にとどまらず、ANAグループの地方路線の運航方法そのものを広げる取り組みとしても注目されます。
まとめ
エンブラエルとANAHDは、E190-E2型機8機の追加発注について正式契約を締結しました。
- ANAHDがE190-E2を8機追加発注し、確定発注は計23機に拡大
- 5機のオプションを含めると最大28機となる可能性
- 追加8機は2029年度から始まるANAとIBEXの運航受委託事業に投入
- IBEXはCRJ型機を順次退役させ、E190-E2へ更新
- ANAHD向けE190-E2の初号機は2028年に受領予定
E190-E2の導入拡大とIBEXとの新たな運航体制が、今後のANA国内線、特に地域航空ネットワークをどのように変えていくのか注目されます。(画像:エンブラエル)









